ホワイトニングは、1989年にアメリカで実用化されました。当初は、歯を削ってセラミックを被せたり、差し歯にすることでしか歯を白くする方法はありませんでしたが、現在では、歯を削ることなく色合いや明るさを調節することができ、自宅で簡単にワイトニング治療が行うことも可能になりました。ホワイトニング技術の向上に加え、近年の美しい歯に対する社会的ニーズの高まりなどもあり、歯のホワイトニングへの関心は高まってきています。
歯自体を白くする
ホワイトニングは別名「ブリーチング」とも呼ばれるように、変色してしまった歯の表面にホワイトニング剤を塗布して歯に着色した色素だけを分解して歯そのものを漂白します。大切な歯を削ったり被せものをして歯を「白く見せる」のではなく「歯そのものを白くする」のがホワイトニングなのです。
ホワイトニング治療の種類と特徴
ホワイトニングの治療法は大きく分けて「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」の2種類があります。オフィスホワイトニングは歯科医院で行う治療で、1回の治療である程度のホワイトニング効果を得られます。これに対し、ホームホワイトニングは、その名の通り自宅で行えるホワイトニング治療を指します。歯科医師の指導を受けながら自宅で自らの管理のもとで治療を行うのですが、治療を開始してホワイトニング効果が得られるまで、個人差はありますが通常2週間程度かかります。しかし、ご自分のライフスタイルや生活リズムにあわせて治療を行えるため、気軽にはじめられるホームホワイトニングを希望される患者様も多くいらっしゃいます。
ホワイトニングのしくみ
ホワイトニング剤には「過酸化水素」と呼ばれる成分が含まれており、これが歯に付着している色素を分解（酸化）することで歯を白くしていきます。オフィスホワイトニングでは高濃度の過酸化水素を使用し、レーザーや光を照射することで分解作用を活性化させるため短時間で歯を白くすることができます。一方ホームホワイトニングの場合は「過酸化尿素」を使用します。過酸化尿素は自然分解して少しずつ過酸化水素を生成するので漂白効果が得られるまで比較的長い期間が必要です。オフィスホワイトニングは、強い漂白作用ですが効果の持続時間が短く、ホームホワイトニングは緩やかな漂白効果が長い時間持続するという特徴があります。
